北海道:知床火山群(羅臼岳~知床硫黄山)
地形の特徴

火山地形,溶岩円頂丘,二重山稜,複成(複合)火山,日本百名山(羅臼岳)

地形と地質の三次元イメージ : 羅臼岳~知床硫黄山
三次元地形図上でマウスクリックすると 産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図」を表示します。ダブルクリックで元に戻ります。

1/20万 シームレス地質図の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 南西側の「羅臼岳(1660m)」から北東側の「知床硫黄山(1562m)」の間に連なる「知床連山」が,知床半島で最も新しく活動した火山群です。
  • その中で最も新しい火山は,「羅臼岳」と「知床硫黄山」です。 特に,硫黄山は約4千年前に山体崩壊を起こしたことがわかっています。
  • 知床連山の活動史については,巻末の記事を参照してください
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  • 「知床硫黄山」が崩壊したことで発生した大量の「岩屑なだれ」は,オホーツク海の海岸にまで押し寄せ,「知床五湖」を作りました。
  • 詳しくは 日本の地形千景プラス> 知床五湖 を参照してください。
地形の三次元イメージ : 羅臼岳~サシルイ岳
  • 一番新しい「羅臼岳」は,火砕流や火山灰などを噴出しましたが,現在の形状は「溶岩円頂丘」によるものです。
  • 羅臼岳の山頂は若干非対称なので「二重山稜」と思われます。
  • 「三ッ峰」の山頂は,二つの山稜が平行になっている「二重山稜」です。
地形の三次元イメージ : 三ツ峰岳~南岳
  • 「三ッ峰」~「サシルイ岳」間の稜線は,典型的な「二重山稜」です。 鞍部には2ないし3箇所の「凹地」が存在します。
  • 「サシルイ岳」と「オッカバケ岳」の山頂は,双耳峰のようになっています。 二重山稜と何か関係があるのかもしれません。
地形の三次元イメージ : 羅臼岳~知床硫黄山の核心部
  • 知床硫黄山には巨大な噴火口が二つあります。
  • ①硫黄山-南峰-知円別岳の向かって左側の山体崩壊で,岩屑なだれにより知床五湖が作られました。 今から4000年ほど前と言われています。
  • ②硫黄山-南峰-知円別岳-東岳の山体崩壊?です。 しかし,ここに関する資料がありません。 河口に扇状地ができているので,相当古い時代だと思われます。
【船上写真】

ウトロ側: 「五湖の断崖」,「三ッ峰」~「知円別岳」などの山々は,下記新生代第四紀後期更新世に噴火した時の溶岩などでできています。

羅臼側: 左から「羅臼岳」,「三ッ峰」,「サシルイ岳」,「オッカバケ岳」までは辿れますが,「知床硫黄山」が見つかりません。
硫黄山は,「南岳」,「知円別岳」から「東岳」へと続く硫黄山の外輪山の向こう側(ウトロ側)なので見えないのです。
羅臼岳
  • 羅臼岳に直接登れる登山道は無く,「三ッ峰」との鞍部である「羅臼平」や「岩清水」を経由する必要があります。
  • 宇登呂側からの登山口は,岩尾別温泉の「木下小屋」前(標高230m)です。 標準の登山時間は登りが4.5時間~5時間です。
  • 羅臼側からの登山口は,羅臼温泉にある「羅臼ビジターセンター」の横(標高=105m)です。 標準の登山時間は登りが6.5時間~7時間です。
  • 2025年8月,羅臼岳への登山者がヒグマに襲われて命を落とした事件があったため,以降,羅臼岳や硫黄山への登山口が閉鎖されています。
    ヒグマに襲われた場所は,岩尾別温泉と「極楽平」とのほぼ中間,標高が約50m付近とのことです。

(左)宇登呂発着,知床岬往復観光船からの撮影です。           (右)羅臼漁港沖,マッコウクジラ用観光船からの撮影です。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事:知床半島のでき方】

  • 新生代新第三紀中新世(860万年前): 海底で大規模な噴火が起こりました。 噴出物が細長い陸地を作り,知床半島の骨格ができました。
  • 新生代第四紀後期更新世(13万年前): 羅臼岳から知床岬にかけて,陸上の火山が連続して噴火しました。
  • 新生代第四紀完新世(1万年前以後): 羅臼岳と知床硫黄山が噴火して現在に至っています。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】