ボーリングデータの測地系タグに間違った値を記載していると思われる事例
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CaseA_01

出典:国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-  バイパスのための調査なのにバイパス上に孔口が無い。

測地系の変換処理による目視確認結果 。

【問題点】
・図(A):孔口の位置が明らかにバイパスから離れている。
・図(B):ボーリングデータを確認すると,測地系は「1:新測地系=世界測地系」となっていて,一件不都合は無さそうであった。

【試行・検討】
・図(C):試しに,ボーリングデータに記載されている座標値を電子地図上にプロットしてみると「KuniJiban」と同じ場所にプロットされたので,数値自体にはエラーは無いと判断できた。
・測地系は「1」と記載されているが,実際には「0:旧日本測地系」であったと考え,測地系の変換ウェブサイト を利用してみると,左図のように各孔口の位置は概ねバイパスと重なり,推測が正しかったことが裏付けられた。

【提言】
・「<測地系>0</測地系>」と記載すべきところ「<測地系>1</測地系>」と記載されているケースである。
・このようなケースは多くはないだろうが,全くないとも言い切れないので,少しでもおかしいと感じたときには,様々な状況証拠を収集整理して,正しい位置を推定していただきたい。
・また,疑問が解けなかった場合には,当該データは使用しない方向で処置すべであると考える。

CaseA_02

出典:「国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-」

【問題点】
・図(A): 「石神」地区のボーリングマーカーは,国道から北西方向にシフトしている。
・図(A): 「中川辺駅」周辺のマーカーは,国道から南東方向にシフトしている。
・両地区のシフトの方角は180゜異なっているが,シフトの距離そのものは同じであると想定された。

【試行・検討】
・図(B): 「測地系の変換ウェブサイト」で「新測地系⇒旧測地系」への変換処理 を行ってみたところ道路上に移動した(通常,この変換処理を行うと南東方向へシフトする)。
・図(C): シフトの方角が(左)正反対であるため,元々新測地系であった座標値を旧測地系と誤認し,「旧測地系⇒新測地系」の変換を行ってしまったと推測して,処理してみたところ道路上に移動した


測地系の変換ウェブサイト」を利用して,筆者が変換処理した結果。
(B):掘削地点のマーカーが道路の北側にシフトしている。 通常の状態では考えられないようなミスが発生していたようである。
(C):掘削地点のマーカーが道路の南側にシフトしている。 測地系を単純に取り違えたミスであることが判る。
CaseA_03

 国土地盤情報検索サイト-KuniJiban- 
(A)詳細な検索画面。 28本のヒットがあった。
(B)全28箇所の掘削地点だが,14個づつのグループに分かれている.

【問題点】
・国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-で岡山県内を閲覧していたら,類似する孔口配置のパターンを示す二つのグループを発見した。
・調査名を確認し,図(A)に示すように「KuniJibanの詳細検」で「岡山西バイパス(1工区)地質調査業務」を検索すると,28孔が抽出された。
・この28孔は,図(B)のように14箇所×2グループに別れていた。

【試行・検討】
・電子柱状図や交換用ボーリングデータを開いてみると,同じ調査ボーリングが重複して登録されていることが判明した。
・グループB[図(C),図(D)]: ボーリングデータの座標値が「旧座標系」であるにも関わらず,測地系は「新日本測地系」として登録されている。
・グループA[図(E),図(F)]: ボーリングデータの座標値および測地系共「旧世界測地系」として登録されている。
「グループA」は正しく,「グループB」は間違っていると推定できる。

【提言】
・どのような経緯があって,一つの調査結果が二重に登録されたかは不明であるが,このケースではマーカーの位置が二つのグループに分かれたことにより,間違いに気づくことができた。
・KuniJibanに登録する際に十分確認しないまま登録された,という疑いがあるため,利用者は位置情報に十分に留意していただきたい。

【更なる問題点】
・二重に登録されたボーリングデータは,どちらも同じ記載内容になっているはずであるが,この案件では異なっている記載内容が見つかった。


出典:国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-。 注:測地系は「1(世界測地系)」である。
メタデータ,ボーリングデータ及び電子柱状図の位置情報は同じである。 

出典:国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-。 注:測地系は「0(日本測地系)」である。
ボーリングデータ及び電子柱状図の位置情報は同じだが,メタデータは新測地系に変換処理された値である。
本事例では,その他にも気になることが,・・・。

出典:国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-。 
「グループA」の柱状図の記事欄に比べ,「グループB」の柱状図では,記事欄の記載内容が省略されている。
想像。 「グループB」はデータベースに登録する際,紙の柱状図をベースにして手入力した。
CaseA_04

       (左)出典:国土地盤情報検索サイト-KuniJiban-       (右)「測地系の変換ウェブサイト」を利用して,筆者が変換処理した結果。

【問題点】
・図(A)の掘削地点を示すマーカーが,バイパスから450m程度南東方向にシフトしている。
・方向と距離から,測地系の取り違えが発生していることが容易に推測できる。

【試行・検討】
・測地系の変換ウェブサイトを利用して,旧測地系の座標値を新測地系の座標に変換したところ,図(B)のように,各孔口の位置は北西方向に移動し,概ねバイパスに重なった。

CaseA_05

図(A) : 出典 ; (公社)地盤工学会九州支部「九州地盤情報共有データベース2005」
図(B) : 筆者が「測地系の変換ウェブサイト」を利用して変換処理した結果。

【問題点】
・図(A)の掘削地点を示すマーカーが,バイパスから450m程度南東方向にシフトしている。
・方向と距離から,測地系の取り違えが発生していることが容易に推測できる。

【試行・検討】
・測地系の変換ウェブサイトを利用して,旧測地系の座標値を新測地系の座標に変換したところ,図(B)のように,各孔口の位置は北西方向に移動し,概ね都市高速環状線に重なった。

【提言】
※有料で販売されている孔口の位置情報(緯度・経度)にもエラーが存在することが判明したので,二次利用に当たっては十分留意されたい。
※このCD-Rは有償であるため,瑕疵担保上,修正情報を無償公開すべきであると,提言する。

CaseA_06

図(A):  出典;: (公社)地盤工学会九州支部「九州地盤情報共有データベース2012」
図(B):  筆者が「測地系の変換ウェブサイト」を利用して変換処理した結果。

【問題点】
・図(A)の掘削地点を示すマーカーが,バイパスから450m程度南東方向にシフトしている。
・方向と距離から,測地系の取り違えが発生していることが容易に推測できる。

【試行・検討】
・測地系の変換ウェブサイトを利用して,旧測地系の座標値を新測地系の座標に変換したところ,図(B)のように,各孔口の位置は北西方向に移動し,概ね都市高速環状線に重なった。

【提言】
※有料で販売されている孔口の位置情報(緯度・経度)にもエラーが存在することが判明したので,二次利用に当たっては十分留意されたい。
※このCD-Rは有償であるため,瑕疵担保上,修正情報を無償公開すべきであると,提言する。