奈良県:2011年台風12号による五條市と十津川村の土砂災害
地形の特徴

2011年(平成23年)台風12号,豪雨災害,深層崩壊,土石流

地形と地質の三次元イメージ : 五條市と十津川村の土砂災害
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「2011年台風12号」では,熊野川(十津川)流域では極めて大きな「土砂災害」が発生しました。
本ページでは,熊野川流域で発生した土砂災害ついて,「五條市」と「十津川村」の発生場所をそれぞれ2箇所を選定して紹介するものです。
現場周辺には,中生代後期白亜紀の「付加体」で,「混在岩」と「泥岩」が広く分布しています。
地形の三次元イメージ : 五條市清水地区,宇井地区(深層崩壊,河道閉塞)

2011年9月4日午前7時過ぎ,台風12号による豪雨のため,「清水地区」に隣接する裏山が「浅層崩壊」のち「深層崩壊」し,
熊野川の河道を一時閉塞すると共に,対岸の「宇井地区」を直撃して11名の人的被害が出ました。
浅層・深層崩壊とも豪雨がやんだ後での事象のため,自宅に戻っている住民が複数存在したようです。
詳しくは「奈良県報告書 巻末資料 p.64-65.」を参照してください。
地形の三次元イメージ : 五條市赤谷,ほか(深層崩壊,河道閉塞)

2011年9月4日16時20分過ぎ,台風12号による豪雨のため,「赤谷」右岸の斜面上部が「深層崩壊」ました。
土石流化した崩土は,赤谷の河道を閉塞して,高さ約65mの「天然ダム」を形成しました。
湛水・崩壊による被害を防ぐため,緊急放流とともに対策工事が行われました。
豪雨が止んだ後半日ほど経過した時点での崩壊であると,発表されています。
詳しくは「奈良県報告書 巻末資料 p.76-77.」を参照してください。

約850m,高さ:約600m,最大幅:約460m,崩壊土量:約1,138万m3 (資料:国土交通省)
右の地形図は,南北が逆になっています。
画像をクリックすると「土砂災害と雨量について 2011年9月 奈良県五條市 赤谷地区 深層崩壊の例」のページにジャンプします。
地形の三次元イメージ : 十津川村長殿地区濁谷,ほか(深層崩壊,河道閉塞)

2011年9月4日午前2時頃,台風12号による豪雨のため「長殿地区」下流の「大崩れ」の斜面が「深層崩壊」し,十津川の河道を一時閉塞しました。
ほぼ1時間後,やや上流の「濁谷」で「斜面崩壊」と「土石流」が発生しました。 折から湛水中の天然ダムに流れ込み,「段波」が発生しました。
段波のうち,上流に向かった波は発電所を崩壊させると共に,隣接する民家を襲って2名の人的被害が出ました。
詳しくは「奈良県報告書 巻末資料 p.66-67.」を参照してください。
地形の三次元イメージ : 十津川村(土石流)

2011年9月3日18時30分頃,台風12号による豪雨のため「野尻地区」対岸の「小原谷」で
「深層崩壊」と「土石流」が発生し,十津川を越えて「野尻地区」を襲い,2名の人的被害が出ました。
資料を見る限り,河道閉塞はなかったようです。
詳しくは「奈良県報告書 巻末資料 p.74-75.」を参照してください。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 熊野川は,信濃川(千曲川)のように,流れの途中で名前が変わるので有名です。
  • 管理者の国土交通省では,本流は全て「熊野川」なのですが,同じ所管官庁の国土地理院では,地形図上の表記が場所(住所)によって異なります
  • 最も上流の天川村では「天ノ川」,五條市では「熊野川」,十津川村では「十津川」,田辺市以後河口までは「熊野川(新宮川)」です。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】