北海道:釧路湿原の海跡湖群(達古武湖,塘路湖,シラルトロ沼)
地形の特徴

海跡湖,低層湿原

地形の三次元イメージ : 釧路湿原と海跡湖群

「釧路湿原」は,日本で最も面積の広い湿原で,その大部分は,「泥炭地」を主体とする「低層湿原」です。
南側は「砂丘」で太平洋と区切られており,他の3方向は「海成段丘」と「鶴居丘陵」に取り巻かれています。
湿原を流れる「釧路川」は,湿原の東端沿いに流れていますが,これは,湿原がやや東に傾いているからです。

「達古武湖」 ,「塘路湖」と「シラルトロ沼」は,いずれも釧路湿原の東端にありますが,はるか昔湿原が海底だったころに生成した「海跡湖」です。
流入河川があること,現在の海岸線からかなり離れていて標高が高いこと,によりいずれも「淡水湖」となっています。
地形の三次元イメージ : 達古武湖

釧路湿原の「海跡湖」の中で,「達古武湖」の面積が一番狭く,最大水深も約2mと最も浅いのですが,なぜか「湖」なのです。
湖水面の幅が谷幅の90%程度なので,ある程度流れ込んできた土砂で埋まっていると思われます。
湖の予備軍とも言える低湿地帯の面積は極めて広く,建設された「捷水路」の部分を含めると2倍程度には広がりそうです。
地形の三次元イメージ : 塘路湖,シラルトロ沼

最も面積の大きい湖が「塘路湖」で,最大水深は約7mあります。次が「シラルトロ沼」で,最も狭いのが「達古武湖」となります。
塘路湖は,谷幅一杯まで湖水で満たされており,かつて海だったころを彷彿とさせる地形です。
一方,シラルトロ沼の場合は,最大水深が約4mと,「達古武湖」よりも深いのが特徴です。 水深の調査が終わる前に,「沼」と決めつけたのでしょうね。
シラルトロ沼の水面幅が谷幅の80%程度なので,ある程度流れ込んできた土砂で埋まっていると思われます。
現場写真 : コッタロ湿原とシラルトロ沼

標高60m余りの「コッタロ湿原展望台」からの眺めです。 「釧路川」とコッタロ湿原との中間にある,一直線の高まりは「釧網本線」です。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 「釧路湿原」を支える河川は,東側より「釧路川本川」,「ケネチャラシベツ川」,「久著呂川」,「雪裡川」や「幌呂川」などで構成されています。
  • 釧路湿原に流れ込んでいる本川・支川の「河床勾配」は,東側は緩く,西側は急である,という傾向にあり,結果的に,上流から運ばれてくる土砂の大きさ(礫,砂や泥)と土量は,圧倒的に西寄りの支川の方が大きいことになります。
  • このことより,釧路湿原はほんのわずかに「西高東低」の傾向にあり,釧路川本川は湿原の東端に追いやられてしまいました。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】