岩雪崩のような 類型:神仏
  万倉の大岩郷(まぐらのおおいわごう) 山口県美祢市
奇岩の写真

大岩郷と散策する子供たち

球状の岩塊群(石海)
いわれ,特徴,エピソード等

 万倉の大岩郷は金毘羅山の南側山腹にあり,標高320~380mで山腹の平均傾斜は約16度です。

 この岩海はかって大地変のため山崩れが起こり,累々たる岩海の堆積物と化しましたが,その後,風化作用によって角立った岩塊が球状化したものです。
 地質現象として珍しく,他に類例を見ない奇勝です。

 それぞれの大岩は,風化作用によって角立った岩塊が球状化したもので,地質現象として珍しく他に類例を見ない奇勝です。

 大岩郷は,天然記念物に指定され,家族づれが岩を散策しています。

地形・地質の概要

 岩塊礫は,「閃緑岩~石英閃緑岩」で,その直径は1~6mにおよびます。

補足 :
 産総研・地質調査総合センター発行の「1/20万 シームレス地質図」によると,「大岩郷」の元となった地質は,中生代後期白亜紀(約9,000千万年前頃)の「閃緑岩~石英閃緑岩」です。
 日本海がまだできていなくて,日本の大地が大陸の一部だったころのものです。

奇岩近傍の三次元地形イメージ

 付近の山々は,標高が400m~500mの「準平原(遺物)」です。 侵食の輪廻論で言う「老年期」にあたります。
 「万倉の大岩郷」の範囲は,標高380m~320mとのことなので,本図にはその範囲を記入してあります。
周辺のジオサイトや観光地

☆ジオサイト
 秋吉台カルスト台地は毎年2月に山焼きが行われます。
 「秋吉台と秋芳洞」は 日本の地質百選(秋吉台・秋芳洞) に選定されています。

☆観光地
 桜山南原寺,美祢さくら公園,楠こもれびの里,などがあります。

☆参考資料
 万倉の大岩郷(美祢市教育委員会)

交通概況

☆鉄道
 JR美祢線「美祢」下車。 タクシーで約30分です。

☆自動車
 中国自動車道「美祢IC」を経由し,国道435号で美祢市中心部方向に進み,県道37号を左折して中国自動車道沿いに進み,美祢市伊佐町奥万倉で左折してください。

引用情報,お断り

【引用情報】
 国土地理院 >
   地理院タイル(地形図,5m・10mDEM)
   国土地理院利用規約

【お断り】
 奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。
 地形図については,地図検索のページをご覧ください。