インド:マハラシュトラ州,アジャンタ石窟群(Ajanta Caves)
地質などの特徴

Ajanta Caves,Deccan Traps,Wagohra R.,溶岩台地,デカン高原,ワゴーラ川,穿入蛇行,渓谷

稿者による写真とその説明 : ワゴーラ川とアジャンタ石窟群

デカン高原西部の峡谷に作られた「アジャンタ石窟群」です。
顕著な「玄武岩溶岩層」が2枚ありますが,その内で厚さが20m以上もあると思われる,下段の溶岩層を掘削してお寺が作らています。

アジャンタ石窟群は,「ワゴーラ川(Waghora R.)」が,「穿入蛇行」によって作り出した「Ω」状の部分に作られています。
この写真は「Ω」の頂部で撮影したものですが,4枚合成しました。 3月は乾期のため,川には殆ど水がありません。

(左)雨期になると出現する幻の滝が随所に存在します。 滝は,溶岩層の壁に懸かっています。 (右)「ワゴーラ川(Waghora R.)」の下流部分です。

【投稿者:中田 文雄(事務局)】

  • アジャンタ石窟群は,デカン高原の中央部やや西の「ワゴーラ川(Waghora R.)」が削りだした(穿入蛇行)峡谷に顔を出している「玄武岩溶岩」の絶壁に作られています。
  • 紀元前1世紀~紀元後2世紀頃の前期(第1期)と,5世紀後半~6世紀後半の後期(第2期)に分かれており,前期に第1窟から第15窟まで,後期は残りが掘削されたとのことです。 なお,第26窟が最も新しい,とされています。
  • 渓谷には,上下2枚の玄武岩溶岩層が存在しますが,石窟群のあるのは下の溶岩層です。 谷底から20m~40mほどの溶岩層なので,まず道を作るところから始めたことでしょう。

詳しくは画像をクリックしてください。
地上写真:アジャンタ石窟の内部,第10窟,第16窟,第17窟,第19窟

第10窟(後期:紀元1世紀頃)の内部です。 (右)本尊であるストゥーパ(仏舎利)です。
(左)支柱の保護作業の状況です。 柱の後ろ側に亀裂でも入っているのかもしれません。

第16窟(後期:紀元6世紀頃の僧坊窟)です。 (左)説法印を結ぶ釈迦如来坐像です。
(右下)内部の様子ですが,壁画の痛みが激しいのがわかります。 縦長の黒い部分は,2畳ほどの僧坊(小部屋)への入り口です。

第17窟(後期)に描かれた壁画です。 (右)入口の壁画で,王宮に暮らす女性達とのことでした。 ハーレムかもしれませんね。
(左)化粧する王妃で,最も保存状態の良い壁画で,ネックレスはダイヤモンドが埋め込まれている,とのことでした。

第19窟(後期)の入り口の部分です。 明かり用の窓があるので,Chaitiya窟(祠堂窟)であることがわかります。
地上写真:アジャンタ石窟群の岩について

(左)石窟を作る際の「鑿の跡」のようです。 アジャンタ地区の玄武岩溶岩は,比較的軟らかかったのでしょう。
(右)第19窟(後期)の入り口にある石注です。 玄武岩の亀裂に入り込んで結晶化した,沸石(ゼオライト:Zeolite)の岩脈と思われます。
【事務局による参考情報など】

【参考情報】

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