インドネシア:スマトラ島,トバ湖(トバカルデラ)
地質などの特徴

カルデラ,火砕流堆積物

投稿者による衛星・地上写真とその説明 : トバ湖

写真①と②は北西部から見たトバ湖で,MTTのカルデラに当たるところです。 真ん中にはサモシール(Samosir)島が見えています。

写真③は,左上からシラス崖,水牛がいなかったら鹿児島の風景とそっくりです。
写真④は,YTTの非溶結部(シラス)で,写真⑤はYTTに入っている繊維状発泡した大きな軽石です。
写真⑥は,サモシール島にある湖成層です。 湖畔に湖成層や段丘があるということは,トバ湖の水位に何回かの変動があったことを示しています。
写真⑦ はOTTを噴出したカルデラの火砕流台地で,写真⑧はYTTの中にある埋もれ木です。

【投稿者:岩松 暉氏】     2006年

  • トバ(Toba)湖はスマトラ島北西部にある大きな湖で,長径100km,短径30kmもあります。 世界最大のカルデラとも言われています。
  • David A. Wark によれば,OTT(Oldest Toba Tuff, 80万年前),MTT(Middle Toba Tuff,50万年前),YTT(Younger Toba Tuff, 7.4万年前)と3回3箇所から噴出したとのことです。 事務局注 原著では,David A. Wark へのリンクが設定されていましたが,現在はURLが不明です。
  • 中でも最後の火砕流堆積物は分布範囲も広く,非溶結部は鹿児島のシラスとそっくりで,軽石が繊維状発泡をしているのも似ています。
  • YTTの噴火時,3,000~6,000km3の噴出物が大気圏に吹き上げられ,その後6年もの間「火山の冬」が出現しました。
    そのため,世界中で光合成が機能停止し,人口は数千人にまで減少,遺伝子多様性が劣化して,人類滅亡の危機に直面したのだそうです。
    トバ・カタストロフ説と言います。
  • しかし,トバ湖の北西には他にもカルデラらしい地形もあります。
    鹿児島地溝の中に加久藤・姶良・阿多とカルデラがとびとびに分布しているように,トバ湖が一つの大きなカルデラではなく,地溝なのかも知れません。
    現にスマトラ断層はじめ,トバ湖の長径の方向に平行な断層群が存在します。
【事務局による参考情報など】

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