アメリカ,ニューヨーク州:セントラルパークの岩石露頭
   Manhattan Schist(Manhattan Formation)
地質などの特徴

・マンハッタン片岩,古生代,カンブリア紀

地上写真:基盤岩(マンハッタン片岩)

「Umpire Rock」として,公園の案内にも掲載されているほど有名な基盤岩(マンハッタン片岩)です。
下段の拡大写真には,「氷河による擦過痕」らしき溝が写っています。ここで確認できます

「Turtle Pond」の南西岸には,基盤岩(マンハッタン片岩)が露出しています。ここで確認できます

その基盤岩の上には「ベルヴェデーレ城 」が建設されています。
資料によると,城の石垣に使われている石材は,基盤岩と同じく「マンハッタン片岩」だそうです。
地上写真:基盤岩や(推定)迷子石

「Strawberry Fields」近く,72番街交差点から「The Lake」の東西岸に続く道沿いの右側(西側)に,この石割大木が屹立しています。
写真左側は地層境界のように見えますが,Google Mapsでは,単なる岩の割れ目のようです。 ここで確認できます
乏しい知識では,基盤岩(マンハッタン片岩)か,氷河で運ばれてきた「迷子石」かどうかよくわかりません。

上の写真の反対側(東側)です。木の根が岩を間半分にする,という見本になりますね。 ここで確認できます
ほぼ水平で細い幾条もの溝があるので,運ばれてきた石ではなく,元々ここにあった岩(基盤岩)ではないかと考えています。

セントラルパークで一番大きな池の「The Lake」北岸の「Oak Bridge」から,「Belvedere Castle」に向かう途中に,この岩はあります。
岩石を詳細に調査していないので,勝手に「迷子石」と思っているので,ひょっとしたら基盤岩を掘り起こしただけ,なのかもしれません。
Google Mapsで見ることもできます。 ここです
投稿者による写真の説明や記事など

【投稿者:中田 文雄(事務局)】     2021年

 ・ニューヨークは,古生代の岩盤(マンハッタン片岩など)の上に形成された都市です。
  最終氷期の時に,カナダ方面から押し寄せた「氷河」に覆われたため,片岩類の表面に無数の擦過痕を残しているそうです。

 ・また,氷河は「迷子石」という,大小さまざまな岩塊を運んできました。
  ニューヨークとその近郊には数多くの岩塊が存在したはずですが,現在確認できるのは,公園として整備された場所だけになった,と思います。

事務局による参考情報など

【参考情報】
 ・世界の地質案内 > イーストリバーから観察できるニューヨークの露頭

【お断り】
 ・本ページは,旧GUPI解散後にウェブサイトの管理運営を託された「GIPH」事務局が,新たに追加した情報です。