長野県:糸魚川-静岡構造線の雁行によってできた諏訪湖
地形の特徴

糸魚川-静岡構造線,雁行断層,断層湖,構造湖,中央構造線

20万分の1 シームレス地質図 : 諏訪盆地とその周辺

地質図Navi20万分の1 シームレス地質図 を表示させ,更にデータ表示枠から 活断層データ を重ね書きしたスクリーンコピー3種類を合成加工しました。
  • 「諏訪盆地」は,人間の左目のような形をしています。 そして,丁度ひとみに相当する場所にあるのが「諏訪湖」です。 さて,
  • 諏訪盆地の最大の特徴は,「糸魚川-静岡構造線(糸静線)」という大きな断層に囲まれていることでしょう。
  • 盆地の北東側は,「糸静線」の一部を構成する「茅野活動セグメント」と言う活断層群で,盆地の南西側も,同じく糸静線の一部を構成する「牛伏寺活動セグメント」と言う活断層群で,その間に「低地である諏訪盆地」が広がっているのです。
  • 糸魚川-静岡構造線は,この諏訪盆地で「複線」となっているのですが,その理由はここで「中央構造線」という大断層と交わっているからなのです。
【解説図】
  • 諏訪盆地で,糸静線と中央構造線が交わっている,と書きましたが,実際は糸静線(活断層)による「左横ずれ運動」のために,中央構造線は約12kmズレてしまっているのです。
  • このようなズレが生じることを「雁行」と言いますが,この諏訪盆地は「雁行断層」の典型的な模式地と言えます。
  • 糸静線の一部を構成する活断層の「茅野活動セグメント」の北東側は常に北西側に動いており,同じく活断層の「牛伏寺活動セグメント」の西南側は常に南東側に動いているのです。
  • 諸資料によると,横ずれの速さは千年間に5m~10mとされています。 そうすると,12kmズレるのに要した時間は120万年~240万年となります。
  • また,糸静線の雁行により諏訪盆地が沈降(陥没かも)した深さは約1,000mともいわれています。
    諏訪盆地の沈降によって,そこに流れ込む河川の侵食力は増加するので,周囲の山々で発生した土石流などで,諏訪盆地は埋められつつあるのです。
標高段彩図の三次元イメージ:南西上空からの諏訪湖とその周辺
標高段彩図上でマウスクリックすると,事務局が独自に作成した「諏訪湖最大想像図」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。
  • 諏訪盆地の沈降により,侵食力を増した周囲の河川からは大量の土砂が,主に土石流と言う形で流れ込んできたと考えられます。
  • このため諏訪盆地には「扇状地」と「沖積低地」が広く分布していますが,後者の沖積低地の部分はかつて広かった頃の「諏訪湖」の湖底堆積物でしょう。
  • 長野県の資料によると,諏訪湖が最も広かった時の湖面は標高800m付近と言われているので,参考のために標高800m未満を全て青色に塗りつぶした図を作成してみました。
  • 中央高速道路が標高800mのやや上方に建設されているのは,偶然でしょうね。
【引用情報・参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】