富山県:1995年7月豪雨による黒部川水系祖父谷の天然ダム
地形の特徴

深層崩壊,天然ダム,豪雨災害

地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図)
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  • 「黒部峡谷鉄道」の終点「欅平駅」の対岸に,かなり大きな支流である 「祖母谷(ばばだに)」が合流しています。
  • 祖母谷を遡上してゆくとやがて右手(左岸)側から,やや小ぶりの峡谷である「祖父谷(じじだに)」が出現します。
  • その祖父谷の上流,「中ノ沢」と「奥不帰谷」が合流する場所のすぐ下流部には,1995年の7月の豪雨の際にできた「河川閉塞箇所」があり,その上流側には2箇所の「天然ダム湖」が存在しています。
  • 20万分1地質図幅『富山第2版』を参照すると,崩落のあった付近の地質は,右岸側は「有明花崗岩」と「珪長岩」で構成され,左岸側は「有明花崗岩」となっています。
地形の三次元イメージ : 深層崩壊によって形成された河道閉塞箇所と二つの天然ダム湖
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  • この天然ダム湖は,豪雨によって生じた「深層崩壊」で,急斜面を崩れ落ちた大量の「崩積土」が「祖父谷」を埋めたために形成されたものです。
  • 閉塞箇所には,浅い連続凹地(溝)ができていますが,上流側の河床標高より高いため,川水は流れていないようです。
    上流側の「堰止湖」の湖底付近から,川水が崩積土の中へ侵入し,地下水となって流れ下っている可能性があります。
  • 連続凹地の左岸側の崩積土(Co2)の標高は1330m~1340mで,右岸側のそれ(Co1)は1300m~1310mです。
  • 最新の空中写真から「Sc2」と「Co2」には植生が存在します。
  • 従って,「Sc2」の崩壊はかなり古いものであると思われます(河道閉塞があったかどうかまではわかりません)。
  • 注 「地理院タイル(地形図)」と「標高タイル(標高データ)」の形状が一致していません。峡谷のため,航空機搭載レーザ測量結果に誤差が入り込んでしまったものと思われます。 また,下流側の堰止湖の標高値が現状と異なっているようです。 理由はわかりません。
地形断面図・記事・引用情報・参考情報

祖父谷で発生した深層崩壊

【記事】

  • 斜面の崩壊によって形成された天然ダム湖の多くは,大量の雨水が流れ込むことによって,決壊することが多いのですが,この天然ダム湖は30年近くたった後でも決壊する様子は無さそうです。
  • 1995年の深層崩壊は祖父谷の右岸側で発生しましたが,ちょうど反対の左岸側にも「崩積土」が存在します。 何時の頃かは不明です。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】