福島県:猫魔火山による雄国沼カルデラと雄国沼
地形の特徴

・山体崩壊,カルデラ,火口原湖,湿原

地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図)
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「会津磐梯山」に連なる「猫魔ヶ岳(1404m)」の西側に接して,直径2kmを超す「火山性カルデラ」が存在します。
「古猫魔火山」の最終段階で「山体崩壊」が起き「馬蹄形カルデラ」ができました。
馬蹄形カルデラの中に「新猫魔火山」が噴火し,噴出物が馬蹄形カルデラの開口部を閉塞したので,閉じたカルデラが形成されました。
「雄国沼」は,その閉塞カルデラの最低部に溜った「火口原湖」です。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 雄国沼カルデラ と雄子沢川

雄国沼から右側(西側)の山体には深い侵食谷が形成されています。一方,雄国沼から左側(東側)の山体には,殆ど侵食の跡が無く,新しいことがわかります。
「雄国沼」は「カルデラ湖(火口原湖)」で,元々は閉塞部を侵食した「雄子沢川」が唯一の流出口でした。
戦後,雄国沼の水位を上昇させる目的で,流出口に堤防(堰堤)と,喜多方市の「大塩川」へと続く水路トンネルが建設されました。
農業用のため池として利用するためだったと思われますが,当然湿原の面積は小さくなったことでしょう(未確認です)。
【記事・引用情報・参考情報】

【記事】

  • 「三村(2002)下記」を参照すると,「雄国沼カルデラ」の形成については,以下のような経過をたどったようです。
  • 第四紀更新世のカラブリアン期(約100万年前)に活動した火山は,「古猫魔火山」と呼ばれています。その最終段階で「山体崩壊」を起こし,北東方向に開けた「馬蹄形カルデラ(爆裂火口)」を形成しました。
    「古城ヶ岳(1288m)」から「雄国山(1271m)」へと続くカルデラ西側の山々は,カルデラの外輪山となります。
  • その後,時間が経過した更新世チバニアン期(約40万年前)になると,馬蹄形カルデラ内の東側で新たな火山が活動を開始しました。
    「猫魔ヶ岳」などの火山群がそれで,「新猫魔火山」と呼ばれています。「1349m峰」や「猫石(1335m)」なども,それに含まれます。
  • 新猫魔火山の噴出物は,北ないし北西に流下したので,馬蹄形カルデラの開口部を閉塞してしまいました。1349m峰から北東に延びる尾根がそれです。
    これにより,陥没カルデラによく似た地形が形成されました。事実,陥没カルデラであると,言われていた時期もありました。
  • 現在の「雄国沼」は,閉塞された馬蹄形カルデラ内の凹地に,水が溜った「火口原湖です。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】