福島県:猪苗代湖は,断層性盆地と火山の噴出物の賜物
地形の特徴

構造盆地,断層盆地,火山性堰止湖

標高段彩図の三次元イメージ : 猪苗代盆地と会津盆地
  • 「猪苗代盆地」と西方の「会津盆地」は,共に「断層運動」に伴う陥没によってできた「構造盆地」であると言われています。
  • 一方,猪苗代盆地と会津盆地との間には,陥没を免れた?小高い「背あぶり高原」が横たわっています。
    この高原は,北に向かう程次第に低くなり,やがて磐梯山からの噴出物が地上を覆うようになります。
  • 標高段彩図を注視していると,磐梯山からの噴出物で覆われている猪苗代盆地の北西部(日橋川付近)は,会津若松駅と喜多方駅の中間あたりの会津盆地と,かつては繋がっていたのではないだろうか,と思えてきます。
  • 「鈴木,1984」によると,猪苗代盆地と会津盆地を繋いでいた深い谷は,後期更新世の8万年前くらいに「古期磐梯火山」の爆発的噴火による噴出物で埋められてしまい,猪苗代盆地は巨大な水がめと化した,とされています。
  • これらを総合すると,猪苗代盆地は断層運動による構造盆地で,猪苗代湖は古期磐梯火山の噴出物による堰止湖である,となります。
地形と地質の三次元イメージ:
地図上で1回クリックすると,産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

シームレス地質図の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 猪苗代盆地と会津盆地を分断した「古期磐梯火山」の噴出物は「翁島岩屑なだれ堆積物」と言い,無数の「流れ山」を形成したことでも知られていますが,本地質図では小規模のため表現されていません。 若干詳しい説明を『会津磐梯山の山体崩壊と流れ山』に掲載しています。
  • 猪苗代湖の湖岸に分布する「湖岸平野堆積物(H-sad)」は,かつて存在した古猪苗代湖の湖底堆積物と考えると,標高530m~540m付近までが湖面だったのではないだろうか,という推測が成り立ちます。
  • 一方,猪苗代盆地の大半を占める「猪苗代湖」の水面標高は,国土地理院によると514mとなっています。
  • 530m~540mに対する現在の水位標高514mとの差は,阿賀野川水系「日橋川」による排水のためです。
  • 現在では,日橋川に数箇所の発電用ダムが建設されて水位が制御されていますが,この場所が人跡未踏であるならば,いずれ猪苗代湖の水は日橋川によって全て排水されてしまうだろう,と想像されます。
【現場写真】

赤埴山~猪苗代スキー場間からの猪苗代湖(2枚の写真は連続していません)。
【引用情報・参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】