東京都:青ヶ島火山の火山地形
地形の特徴

活火山,火山地形,溶岩流,火砕サージ,海食崖,地形断面図

地形と地質の三次元イメージ: 青ヶ島南面
三次元地形図上でマウスクリックすると『1万分の1 青ヶ島火山地質図』を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

1万分の1 青ヶ島火山地質図 の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 「青ヶ島」は,水面下約1,100mの海底から吹き出した「活火山」です。
  • 島の北部に残っている「黒崎火山」の上に,直径約1.6kmの「池之沢火口」を持つ「主成層火山(青ヶ島火山)」が覆い被さっています(北面図参照)。
  • 山体の大部分が新生代第四紀完新世(約1万年以降)の「玄武岩・溶岩」で構成されています。
  • 1万分の1 青ヶ島火山地質図によると,「池之沢火口」は,2380±210yB.P.(1950年基準)に形成されたらしい,と表記されています。
    2025年を基準とすると,約2455±210年前となります。 日本本土では弥生時代なので,そんなに古い時の出来事ではありませんね。
  • 1781年~1785年には,池之沢火口内で噴火が起き,「中央火口丘」である「丸山火砕丘」ができました。
地形(標高段彩図)と地質の三次元イメージ : 青ヶ島北面
三次元地形図上でマウスクリックすると『1万分の1 青ヶ島火山地質図』を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

1万分の1 青ヶ島火山図 の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 島の北部に残っている「黒崎火山」の上に,直径約1.6kmの「池之沢火口」を持つ「主成層火山(青ヶ島火山)」が覆い被さっています(再記述)。
  • 海上には山体頂部だけが出ているので,斜面は元々急傾斜なのです。 標高約150mより下は,ほぼ全て「海食崖」となっています。
  • 完新世にできたばかりの火山体なので,1万年と経たない間に玄武岩がここまで削られた,ということになり,波による侵食力の強大さがよくわかります。
  • 青ヶ島の集落は,「池之沢火口」の内側ではなく,外輪山の北側に拡がる標高250m以上の斜面に築かれています。
    台風や冬の季節風の脅威よりも,活火山から少しでも遠くへ離れたい,を選択したものと思われます。
地形上の特徴 : 池之沢火口
  • 「池之沢火口」の内部の地質は,「丸山火砕丘:Tp」,「天明溶岩流:Tl」と,火口形成後に堆積した「新期崖錐堆積物:ty」で構成されています。
  • 一方,火口内部の地形を注視すると,一見「カルスト地形」ではないか,と見紛うほどの数多くの「凹地」が分布しています。
  • その中で,火口内の南の端に標高58mを示すドリーネ状の穴が存在します。
    火口内でこの付近が最も低くなっているため,この穴が天水の排出孔になっていると考えてもよさそうです。
  • 火口内の大部分は溶岩流に覆われています。 固化した溶岩の表面(未風化の場合)は凹凸が激しいので,カルスト地形のように見えるのでしょう。
地形上の特徴 : 青ヶ島の地形断面
  • 青ヶ島の略南北方向の断面図を作ってみました。
  • 島の北側,村落が存在する場所の基盤は「黒崎火山」で,その上に「青ヶ島火山」が乗っているので,標高の高い台地(緩傾斜)となっています。
  • これに対し,南側は黒崎火山は無く,青ヶ島火山の「池之沢火口」だけが水面に出ている状態で,徐々に南に低くなっていることがわかります。
  • 断面の左右端は何れも「海食崖」となっています。 南側の「金太」では,外輪山の幅が100m程しか無いので,太平洋の荒波に削られて開口してしまうでしょう。
【記事・引用情報・参考情報】

【記事】

  • 1785年の噴火では,全住民330名弱のところ実に140名近くが死亡し,生き残った住民の全てが八丈島に避難しましたが,島に戻れたのは約50年後であった,との記録が残っています。
  • 火山の噴火による全島民の島外避難は,2000年の「三宅島・雄山火山」の噴火や2015年の「口永良部島・新岳」の噴火など,かなりの数に上ります。
  • 本ページで引用した地質図の正式名称は「青ヶ島火山および伊豆諸島南方海底火山」と言いますが,編集の都合上「1万分の1 青ヶ島火山地質図」と表記しました。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】