宮崎県・鹿児島県:霧島火山の火山地形
      (日本の地質百選:霧島火山群)
地形の特徴

活火山,火山地形,噴火口,火口湖,溶岩流,山体崩壊,岩屑なだれ

地形と地質の三次元イメージ : 南方上空からの霧島火山
三次元地形図上でマウスクリックすると,産総研・地質調査総合センターの「1/5万 霧島火山地質図」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

5万分の1 霧島火山地質図 の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 宮崎県と鹿児島県境の「霧島火山」は,第四紀(約260万年~現在まで)に活動している20余りの火山の総称です。
  • 歴史時代では,「高千穂峰」に隣接する「御鉢火山(約1400m)」,「新燃岳火山(約1420m)」と「硫黄山火山(約1317m)」の噴火が記録されており,その中で「新燃岳」は2018年3月に噴火するなど,最も活動的な活火山となっています。
  • 霧島火山は活火山に指定されていますが,前述のように御鉢,新燃岳と硫黄山を除いた火山は,全て後期更新世の終わりまでに活動を終えたようです。
地形と地質の三次元イメージ : 北方上空からの霧島火山
三次元地形図上でマウスクリックすると,産総研・地質調査総合センターの「1/5万 霧島火山地質図」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

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  • 霧島火山群の特徴は,「大浪池」や「韓国岳」のように,山体の大きさに比べて巨大な火口を持っている火山が多いことで,これらは爆発的な噴火があった証拠となっています。
  • 「御池」,「大幡池」,「大浪池」,「白紫池」,「六観音御池」など,「火口湖」が多く残っているのも大きな特徴でしょう。
  • 岩屑なだれ堆積物は,「夷守火山」の北側の山麓と韓国岳の北西側の山麓に存在しています。
    この中で,夷守岳の岩屑なだれは「流れ山(Hd)」として地質図に記載されています。
地形の三次元イメージ・空中写真 : 韓国岳とその周辺岳
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  • 『5万分の1 霧島火山地質図』によると,韓国岳の周辺火山は,7万年以上前のえびの岳火山(En)が最初です。
  • 次いで大浪池火山(Oo)が活動しましたが,その後休止状態となったようです。
  • 2.5万年前頃の入戸火砕流(IT)が霧島火山一帯を覆った後,飯盛山火山(Ii)と六観音御池火山(Ro)が活動を始めました。
  • その後,白鳥山火山(So,Sy),韓国岳火山(Kr),甑岳火山(Ks)と新燃岳火山(Sm)の順に活動を開始しました。
  • そして最後に噴火した火山は1768年(明和5年)の「硫黄山」です。 韓国岳の崩壊によって生じた「岩屑なだれ」が堆積している場所で,溶岩流を噴出しました。 しかし,その後の噴火活動は認められていません。 終息したのでしょうか?
  • 硫黄山火山と新燃岳火山を除くほかの火山は,完新世になって以後,噴火活動はしなかった模様です。
地形の三次元イメージ・空中写真 : 新燃岳
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  • 「新燃岳火山」は,約9千年前頃に活動を開始した活火山です。
    現在も活動が続いており,最近では2008年,2011年,2017年及び2018年3月と,立て続けに4度の噴火を起こしました。
  • 写真のように,1980年にはかなり深い火口底に水が溜まった火口湖ができていました。
    しかし,2018年3月の噴火では溶岩が火口湖を埋め尽くし,更に大浪池側の火口縁を超えて流れだしました(地質図記載なし)。
  • 最新(2025/06)の標高データによると,火口縁(最低点)と火口底の最小標高差(比高)は約20mとなっています。
    今後,溶岩を噴出する噴火があった場合には,ここを超えて山麓に流れ出すことでしょう。

一連の噴火が始まる前(1980年)の新燃岳の火口内部です。 この当時存在した火口湖は,現在消滅してしまいました。
地形の三次元イメージ・空中写真 : 高千穂峰とその周辺岳
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  • 「御鉢火山」は,1923年まで噴火を繰り返した活火山です。
    中でも,1235年1月18日(文暦元年12月28日)の噴火は最大規模であった,と古文書に記されているそうです。
  • 「高千穂峰」と「御鉢」の間には,大きな侵食谷が存在します。
    一方,地形図からは,御鉢の東側には火口縁に届いている巨大な谷地形の存在が読み取れます。
  • 御鉢と高千穂峰の両火山は開析(侵食)によって,次第に崩れ去る運命にあるようです。
地形の三次元イメージ・空中写真 : 夷守火山と岩屑なだれ
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  • 『5万分の1 霧島火山地質図』によると,夷守岳火山の山体崩壊は今から3.8万年前頃に発生したとのことです。
  • 山体崩壊によって大規模な「岩屑なだれ」が発生し,北麓に多くの「流れ山(Hd)」が形成されました。
  • 山体崩壊後の3.5万年前頃には新たな火山活動が始まり,溶岩流(Hy)が流れたために,山頂近くの流れ山は埋まってしまいました。
  • 流れ山の一部は,韓国岳火山からの溶岩流(地質図Kr)にも覆われているようです。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質百選:霧島火山群」と「日本の地質案内:霧島火山群」を「日本の地形千景プラス:霧島火山」に統合し,更に事務局が「三次元地形図」,「三次元地質図」や若干の記事などを追加しました。
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