北海道:風蓮湖と春国岱
  (日本の地質百選:春国岱)
地形の特徴

潟湖(ラグーン),バリアーアイランド,砂丘,砂州,高層湿原,中間湿原

地形と地質の三次元イメージ : 風蓮湖と春国岱
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

風蓮湖は「潟湖(ラグーン)」です。
北西側は砂州によって根室湾から仕切られ,南東側は「春国岱(しゅんくにたい)」という島(バリアーアイランド)で仕切られています。
この付近は,巨大地震のたびに「隆起」と「沈降」が繰り返されることで有名です。
地形の三次元イメージ : 春国岱

春国岱は,巨大地震が起きるたびに1ないし2m隆起し,その後は1年間に8mm~9mm沈下が続く,という特徴があります。
1m隆起するならば100年ごとに地震が起こり,2mならば200年ごとですが,そのたびに陸域化(湿原)と海没を繰り返すことになります。
地形の三次元イメージ : 風蓮湖

風蓮湖の果ては,別海町の「走古丹(はしりこたん)」ですが,春国岱とは違って先端まで舗装道路が続いています。
地盤が毎年10mm近くも沈降しているので,巨大地震が起きなければ200年で水没してしまいます。

「風蓮湖」には,走古丹よりももっと辺鄙な場所があります。 人口わずか50人ほどの「根室市槍昔(やりむかし)」地区です。
その地区を除くと,風蓮湖のこちら側には住居は殆ど無さそうです(厚床川周辺には牧草地は存在します)。

「風蓮湖」の最奥部です。
【現場写真】 風蓮湖,走古丹

風蓮湖の果てと言えば,別海町の「走古丹(はしりこたん)」でしょう。
(上)対岸は「別当賀川河口」~「厚床川河口」の中間部付近ですが,人家は全く写っていません。 防波堤に止まっている鳥は「オジロワシ」です。
(下)「走古丹先端」付近から,「春国岱」~「根室半島」を撮影したものです。
標高が40m近くの「根釧台地」にまぎれた「春国岱」は,「砂州(砂丘)」の盛り上がりがかろうじてわかる,程度でした。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:日本の地形レッドデータブック 第2集 -保存すべき地形-,p.5.,古今書院刊,2002年3月23日
  • 北海道地質百選 > 春国岱

【お断り】

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