沖縄県:久米島のハテノ浜(洲島)
地形の特徴

洲島,砂洲,サンゴ礁,裾礁,堡礁

地形と地質の三次元イメージ : ハテノハマと巨大裾礁
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

久米島の東海上に浮かぶ「奥武島(おうじま)」から,はるか離れた「御神崎(うがんざき)」まで,「ハテノ浜(はての浜)」など5つの「洲島」が点在します。
沿岸流や防風時の波浪によって,運ばれてきた未固結のサンゴ砂が集まっただけの島なので,海岸線は一定していないと言われています。
奥武島,「オーハ島」と5つの洲島を取り囲むようにして「サンゴ礁」が発達しています。
空中写真 : 奥武島~ハテノ浜~御神崎とそれらを取り囲むサンゴ礁

地形図では,ぐるりと取り囲むように描かれている「サンゴ礁」ですが,実際には北半分強しか無く,南側は現在成長中のようです。
地形の三次元イメージ : ハテノ浜

最大の「洲島」である「ハテノ浜」は,東西方向は約2.8kmもありますが,南北方向は50m程しかありません。
強烈な台風が来たら,形が変わってしまうかもしれません。
地形図では2mと記載されている標高なのですが,DEMでは全島1mとなっています(10mDEMによる推定値)。
地形の三次元イメージ : 奥武島とトーハ島

「奥武島」と「オーハ島」は,「洲島」ではなく,久米島と同様に新第三紀中新世(約1千万年前頃)の「火山島」です。
その証拠が,奥武島に存在する「畳石」です。 畳石は,玄武岩の柱状節理が海岸に埋まっていて,岩の柱を真上から眺めることができます。
久米島と奥武島には,向かい合い場所にそれぞれ「砂嘴」が延びています。
久米島の砂嘴はあまり形に変化が無さそうですが,奥武島の砂嘴は空中写真によって形が異なります。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:日本の地形レッドデータブック 第1集 新装版 -危機にある地形-,p.195,古今書院刊,2000年12月8日
  • 中川 久夫・村上 道雄:沖縄群島久米島の地質,東北大學理學部地質學古生物學教室研究邦文報告 ,第75巻,pp.1-16.,1975年3月

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