山口県:秋吉台(カルスト地形)と地下水脈
地形の特徴

鍾乳洞,カルスト地形,石灰岩台地,ドリーネ

主な鍾乳洞: 秋芳洞,中尾洞,大正洞,景清洞
‼マウスオーバー‼ 地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

本図の範囲がほぼ「秋吉台」です。 数本のリニアメントが存在します。
地形の三次元イメージと推定地下水経路 : 秋芳洞水系

「秋芳洞水系」の地下流入口は,秋吉台東北部に存在する「白魚洞」です。
異形のポリエと思われる「極寒山」近くの「葛ヶ穴(竪穴)」の地下を通過し,更に「西山」の北を通って「秋芳洞」から流出しています。
地形の三次元イメージと推定地下水経路 : 大正洞水系

参考図書によると,「大正洞水系」は,地下への流入口直後にルートが二手に分かれますが,流出口近くで再び合流する,という驚きの水系です。
① 最上流の流入口から「景清洞」に入り,そこを抜けて「三角田川」に入り,「大正洞」から再び地中に入って「鹿井手湧水」に向かう水系
② 最上流の流入口付近(②a),あるいは「景清洞」の入り口付近(②b)から,直接「鹿井手湧水」に向かう水系(これが驚き)

「大正洞水系」の概略地形断面図です。位置図を参照してください。
「景清洞」を通過し,「三角田川」と「大正洞」を経由する「①」は,河床勾配などに違和感はありません。
直接ルートの「②」には,資料によって「②a」と「②b」がありますが,「②a」では「景清洞」内に滝などの落差が必要と思われます。
地形の三次元イメージ : 秋芳台

「秋吉台」の核心部には無数の「ドリーネ」があり,それらが集まってできた「ウバーレ」も散見できます。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • カルスト地形: 石灰岩の溶食が進んでいる地形を指します。以下のような地形が随所にみられるのが普通です。
    ① 鍾乳洞: 石灰岩の溶食によって生じた石灰洞(洞窟:洞穴)のうち,鍾乳石が発達しているものを指します。
    ② ドリーネ: 円形又は楕円形のカルスト凹地のことで,和名ではすり鉢穴とも言います。
    ③ ウバーレ: ドリーネが連結,あるいは集合している凹地のことです。
    ④ ポリエ: カルスト凹地のうち,底面と側壁との間に明瞭な傾斜変換のあるものを指します。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】