糸数壕(糸数アブチラガマ) 概略住所:沖縄県南城市玉城糸数
概略位置図

マーカーは,坑口の概略位置を示しています。
現場写真 : 糸数壕(糸数アブチラガマ)

病棟として使用されていたと思われるくぼみです。 火炎放射機は使用されていない,とのことですが,煤で真っ黒です。撮影 : 2008年09月(全て)。

武器庫として使用されていた付近です。

井戸です。 波紋があるので,現在も水が溜まっています。

竈(かまど)です。 日本軍や民間人は,戦争中でも「米を炊く」という食習慣から脱却できず,壕の中では煙で大変だったろうと思います。
しかし,それよりも「火を使う」ことによって煙が米軍に見つかるため,近くまで侵攻された時は食事もままならなかったように思います。

「食料・衣服倉庫」が置かれていたそうですが,煤で真っ黒です。 付近の住民204名が避難し,その内47名が壕内で死亡したそうです(軍人は含まず)。
記事
  • 南城市観光総合センター(糸数アブチラガマ案内センター)発行の入壕券からの引用(一部に加筆・訂正):
     『アブチラガマは,沖縄本島南部の南城市玉城字糸数にある自然壕(ガマ)です。
      沖縄戦では,住民の避難,陣地,のちに南風原陸軍病院の分室と利用されました。
      米軍の攻撃などにより死傷者が出ましたが,このガマのおかげで生き延びた人たちがいることも,忘れてはならない事実です。
      現在,平和学習と追体験の場として,多くの人たちが訪れています。』
  • 本壕は,南城市観光総合センター(098-852-6608)が管理しており,予約をすればガイド付きで入壕できます。
地下壕の概要
  • 様 子 : 全長約270m
  • 形 態 : 鍾乳洞
  • 使用者 : 陸軍
  • 遺 品 :
  • 土 質 : 琉球石灰岩
引用情報・関連情報

引用情報

関連情報

  1. 「糸数アブチラガマ(糸数壕)」,玉城村糸数アブチラガマ整備委員会編・発行,沖縄県玉城村,平成7年3月
  2. 「糸数アブチラガマ」,沖縄の戦跡ブック『ガマ』,pp.81-pp.82,沖縄県高教組教育資料センター編集,2009年,ISBN978-4-903042-16-9
  3. 「糸数アブチラガマ」,沖縄の戦争遺跡,pp.38-pp.39,沖縄県平和祈念資料館編集,2007年,ISBN978-4-903042-14-5
  4. 糸数壕(アブチラガマ):沖縄県戦争遺跡詳細分布調査(Ⅰ)―南部編―,沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書第5集,pp.104-105.,2001